

服従の訓練ときけば、愛情に満ちた人間とペットの関係とはちょっと程遠いような支配や厳格な統制といったイメージがあるという飼い主のかたもいますよね。けれども実際問題としてこのトレーニングは、そのような人間とペットの良い関係を育て上げるためにも有効なことなのです。座れや待て、来い、あとについて来い、というような基本的な命令は、犬がよき市民として育つためにはとても役立ちます。
きちんと訓練された犬は訓練されていない犬と比べてみると、ストレスが少なく楽しい生活を送れるとおもいます。来客にたいして飛びかからなくなったり、公開イベントなどにいっても静かに座っていることができたり伏せをすることができたり、リードを付けて自制した散歩をすることができれば、飼い主と過ごす時間が長くなりますよね。休日などにピクニックにでかけたり、野球やボート乗りなどに連れていってもらうことができます。
お客様がいらした時に座ったり伏せることができるように教えられた犬の場合は、夕食のパーティーに加わることなどもできます。そのためガレージで独りぼっちになることは少ないといえるでしょう。これらのことを頭に入れておけば、犬を有名な躾け教室に入れるかどうか決めるときにとても役に立つとおもいます。訓練とは意味のない儀式ではなくて、むしろ現実的な社会のなかで使うことができる有用な道具なのです。
犬の分離不安についてご紹介します。犬はもともと集団で行動する動物です。そんため一人なることが苦手です。飼い犬の場合には、生まれてすぐは母親犬・兄弟たちと過ごして、その後ペットショップや
家庭に引き取られて人間と一緒に生活することになります。当然ですが、野生の中に一人で生きている経験がないということになります。
そのため、留守番などの短時間であっても、一人ぼっちにさせてしまうと仲間を求めて吠えることがあります。また家族の臭いなどを求めるため、家のなかのものを噛んだり動かしたりすることもあります。これを「分離不安」というように呼んでいます。人間にとっては「分離不安=いたずら」ととらえてしまうことが多くあるようです。
もともと、番犬に適した犬種というように個々の性格や犬種の傾向もありますが飼い主と長い時間密着した生活を送っている犬ほどなかなか離れがたくなる傾向にあります。人間の都合としては、番犬としての犬を求めるということもあります。また仕事としても役に立ってもらわなければならないこともあります。強い分離不安を克服するためには家が安心できる自分の居場所だということを理解させることが大切です。そして長時間にわたっても飼い主の命令を守れるように指示語の理解と強い信頼関係が必要となります。